9月に入って1週間が経ちました。

9月の風物詩というとどんなものがあるでしょうか?
お花でいうとコスモスの花が綺麗に咲いて各地で見頃を迎えます。
佐久市のコスモス街道も毎年たくさんのコスモスが咲きます。

9月15日の夜はお月見をしながらお団子を食べる十五夜。
この時期のお月様は満月でとても綺麗に夜空を彩ってくれます。

哀愁を感じる季節となってきましたが、
9月23日は秋分の日です。

家族葬専門ホールまごころの原がお送りいたします、
コラムの第6弾は

第6回 -「お彼岸」-

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“お彼岸” 正確には、
「彼岸会(ひがんえ)といいます。

本来は、“さとり”を開くための修行期間のことを表します。

お彼岸は、春と秋にそれぞれ、
春分の日と秋分の日を中日として
前後3日間の計7日間にわたって行われます。

日本独特の仏教行事で、
聖徳太子の頃に始まったとも伝えられ、
江戸時代には年中行事として定着しました。

「彼岸」とは、古代インドの言葉、
サンスクリット語(梵語-ぼんご-)の
「パーラミター(波羅蜜多-はらみつた-)を
漢訳した「到彼岸」からきています。

“迷いの世界”である
この世「此岸(しがん)」から、

“さとりの世界”である
「彼岸」に至る事。

つまり、「彼岸会」とは、
生と死という迷いの現実世界である
此岸より、涅槃(ねはん)という
悟りの彼の岸へ至るという意味です。

到彼岸、つまり、波羅蜜には、
6つの行が説かれており、

これを「六波羅蜜」または、「六度」といい、

「布施(ふせ)」
「持戒(じかい)」
「忍辱(にんにく)」
「精進(しょうじん)」
「禅定(ぜんじょう)」
「智慧(ちえ)」

の6つのことであります。

しかし、こうした修行は
普通に暮らす人々には
困難であり、
誰もが出家して、
修行を積めるわけではありません。

かといって、そのままでは
人々は彼岸へ渡れずに、
いつまでも不幸せなままであります。

では、どうすれば良いと
教えたでしょうか?

大乗仏教の根本的な教えを説いた経典に、

「般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみつたしんぎょう)」があります。
(所謂、「般若心経」のこと)

「般若」とは智慧、「波羅蜜多」とは
彼岸に渡るという意味であります。

つまり、「般若波羅蜜多心経」は

「智慧で彼岸に渡る」方法を中心に説いた経典となります。

実は、お釈迦様は「わざわざ彼岸に渡らなくてもよい」と、
「此岸にいながら、彼岸の智慧を身につければ良いのだ」と
教えているのです。

これが、
「智慧で彼岸に渡る」
ということです。

実際に彼岸に渡らなくてもよいといった
お釈迦様の真意はどんなものだったのか。

お釈迦様は
「義眼から私たちが住んでいる此岸が
どんなふうに見えるか見渡してみなさい」と。

次回は彼岸から此岸を見ることとはについて
掲載をしたいと思っております。

ご期待下さい。

また、本日
信濃毎日新聞 別刷
週刊さくだいらに広告を掲載しております。
よろしければご覧ください。